チルット・チルタリスを生物学的に理解する

 当記事はポケットモンスタースカーレット・バイオレット、及びDLC前編・後編の内容を含みます。ストーリーを主題とした記事ではありませんが、登場ポケモンなど一部内容について言及する箇所があります。

 また、筆者がプレイしていない作品やプレイしてから時間が経っている作品に対してネット上の記述でのみ考察を行う場合があります。筆者の調査不足のため実際の内容と齟齬が生じる恐れがあります。予めご了承ください。

 


 チルットとは、全国図鑑333番に記述されるわたどりポケモンである。たかさは0.4 m、おもさは1.2 kgを標準とする。ホウエン地方で発見されてから、様々な地方で生息が確認されている種である。また、チルットはノーマル/ひこうタイプであるが、その進化後の姿であるチルタリスはドラゴン/ひこうタイプである。いかにも鳥といった姿のチルットから、ドラゴンタイプを持つチルタリスに進化するのには生物学的な面白さを感じる。そこでこの記事では、チルット及びチルタリスについて現在までに調べられた情報をまとめ、主に分布に着目しながらその生態について考察を行う。

 

チルット

 

チルットの分布

 チルットは、世界中の高地・山地に生息している。最初に記録されたホウエン地方をはじめとして、ジョウトシンオウ、海を隔てたイッシュやカロス、パルデアにも生息している。それぞれの環境を詳しく見ていこう。

 ホウエン地方では114番道路と115番道路、ジョウト地方では45番道路(HGSS, 大量発生のみ)、シンオウ地方では210番道路(Pt)と211番道路(DP)に生息している。これらに共通するのは、山が近くにある道路であること、川などの水源が近くにあることである。ここから、チルットの生息場所は山地、しかも水辺の近くを好むということがわかる。

 イッシュ地方ではリバースマウンテン付近の14番道路とそれに繋がるほうじょうのやしろ(BW2のみ)、カロス地方では21番道路、ガラル地方のカンムリ雪原では駅近くの雪原から頂上近い頂への雪道まで広く生息する。カンムリ雪原では、水辺のすぐそばに生息することが多いチルットが水源から少し離れた雪原や頂上近い山奥に住み着いている珍しい事例が見られる。パルデア地方では南側の山地とオージャの湖に生息している。イッシュ地方のブルーベリー学園内に存在するテラリウムドームの中では、キャニオンエリアを好んで住み着いているようだ。

 チルットが進化した姿であるチルタリスチルットと同時に見られることもあるが、一般的にはチルットよりさらに山奥に生息している。一例を挙げると、イッシュ地方チャンピオンロードでは山の中腹で生息が確認されている。ここにも川と滝が存在し、チルタリスチルット同様水辺を好むことがわかる。


 RS時代から一貫してチルットは山地のみに生息している。これは初期から共通の設定であるようだ。後述するが、水辺というのもチルットを理解する上で重要なキーワードである。

 比較的緯度の高いシンオウの山地やカンムリ雪原にもチルットが生息していることから、チルットの寒さに対する耐性は高いものと考えられる。南方のホウエン地方にも生息しているが、標高の高い地域と考えられるため、平地に比べるとある程度冷涼であろう。とはいえ、チルットの適応する温度の範囲は広い。

 また、チルットの分布を考察する上でパルデアは特筆すべき地方である。他の地方に比べてチルットの分布範囲が著しく広いのだ。これは、なんらかの影響でパルデアがチルットにとって適した土地であることを示している。パルデア地方の舞台であるイベリア半島は、ケッペンの気候区分によれば南部が温帯で夏季乾燥/冬季雨である。北東部の一部は温帯で年中湿潤であるが、これはゲーム内だとナッペ山から北1番エリア、北3番エリア付近に相当し、ここではチルットが生息していない。寒冷地へ適応したチルットだが、温帯の方がより適していることがわかる。また、年中湿潤の地域にはチルットが生息していないことから、乾燥している季節が存在する方がより好ましい可能性がある。

 


チルットの図鑑説明

 チルットがゲーム内の図鑑でどのように説明されているか見てみよう。RS〜SVまでの図鑑を見てみると、「綿のような翼で汚れを拭き取る」「人間の頭に乗り、綿の帽子のように振る舞う」という記述が繰り返されている。これらはチルットの本質的な記述であろう。その他にいくつか気になる記述を引用する。

 


『翼が汚れると川で水浴びをする。(サファイア図鑑説明)』

 ここから、チルットは水浴びを頻繁に行う種であることが推測できる。チルットの生息地がどれも水辺にあったのは、彼らが頻繁に水浴びを行うからだったのだ。ちなみに、全ての鳥が水浴びを行うわけではない。乾燥地域に住む鳥は、主に砂浴びを行う。ヒバリやキジ・ライチョウは砂浴びを好んでいる。もっと身近な例を挙げると、スズメは畑や植え込みの土などでしばしば砂浴びをしている。おそらくチルットは砂浴びをしないだろう。彼らの羽はふわふわの綿羽が発達しているため、砂が絡まって取れなくなってしまう恐れがある。一般の成鳥はしっかりした羽(正羽)の下に綿羽を持っているため、砂浴びをしても砂が絡まることはないのだろう。一方で、キジをモチーフとしたキチキギスは砂浴びをしている可能性が高い。

 

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砂浴びをしているキチキギス

 


『餌の少ない冬を越したチルットたちは、春になると街の近くまでやってくる。(エメラルド図鑑説明)』

 チルットは季節によって生息地を移動している可能性が示唆されている。ゲーム内では街に接続している道路に生息していることが多いため、ここからさらに街中へと降りてくるのか、はたまたゲーム内では街の近くに降りてきた姿を見ているのか、そのどちらであるかは定かではない。しかし、冬季と春季とで場所の移動を行なっているのは確かなようだ。特にある程度街から離れた場所に生息しているパルデアでは、春にはもう少し人里近くに降りてくるのかもしれない。

 


『綿雲に見えるため敵から見つかりにくい。世代を重ねるうち翼が白くなったという。(シールド図鑑説明)』

 翼は雲へのカモフラージュであることと、チルットの祖先集団は翼が(少なくとも現在に比べて)白ではなかったということが示されている。これらから、雲に擬態することが生存・生殖に有利であり、より白い個体が生き残って子孫を残した結果現在の白いチルットが生まれたのだと考えられる。

 チルットの体と彼らの生活について考えてみる。羽が雲への擬態だとすれば、体は青空に紛れるためだろう。チルットは空高くを飛び、下から見上げる捕食者が青空と見紛うように水色の背腹をしているのだ。そうであれば、チルットは晴れの日の昼に飛ぶ生活を送っていることがわかる。夜や雲の暗い雨の日に飛べば、明るい色のチルットは目立ってしまうからだ。小型の渡り鳥は夜に長距離移動を行うことも多いが、チルットはこれには向いていない。

 それでは、大昔の彼らはどんな色の翼を持っていたのか。これについては全く情報がないが、現在のチルットが大きな性的二型(雌雄で形態に差があること)を示さないことから派手な、異性にアピールできる色の可能性を排除できる。また、彼らの生息地や生活様式が大きく変わったとはあまり考えられないことから、体と同じ水色、またはくすんだ(灰色に近い)白だったのではないかと筆者は予想する。これも全くの仮説に過ぎないが、チルットの祖先となるポケモンはふわふわの翼ではなく、一般的な正羽による翼を持っていたのではないだろうか。そこから翼において綿羽のみが過剰に発達し、今のふわふわなチルットが生まれたのではないかと推測した。

 


 ここまでチルットの図鑑説明を見てきたが、チルタリスはどうだろうか。チルタリスの図鑑説明から得られる情報は少ない。「ソプラノの声でハミングする」といった記述が繰り返し見られる。その中でもいくつか気になった記述を引用する。

 


『綿雲に紛れて 大空を舞う。(ルビー, オメガルビー図鑑説明)』

『晴れた日綿雲にまぎれながら大空を自由に飛びまわり美しいソプラノで歌う。(BW2, Y, V)』

 チルタリスもやはり雲への擬態を行なっているようだ。(余談だが、筆者はチルタリスの図鑑説明を読まずにチルットの考察を行なっていたため、晴れの日に飛ぶのが前提だとする考察が当たっていたようで嬉しかった。)(当たり前だが考察は全ての文献を読んでから行う方が良い。かなりしっかり記述されていたので消そうか迷ったが、多少渡りの記述も入れたかったので残しておいた。)

 


『優しい性質だが怒らせると鋭い鳴き声で威嚇して容赦ない攻撃をくわえる。(シールド図鑑説明)』

 チルタリスの図鑑説明からは穏やかな性格であることも強調されている。パルデアのオージャの湖には鳥ポケモンを獲物とするシャリタツが生息しているが、そんな中でチルットチルタリスは個体数を増やしている。雲と空への擬態により食べ物として認識されていないか、ドラゴンタイプであるチルタリスはシャリタツにも遅れを取らないため、追い払えるのだろう。また、オージャの湖に生息するチルットチルタリスが寿司への擬態を学習しないとも考えにくい。シャリタツはオージャの湖に偶然紛れ込んでしまった他地域の鳥ポケモンを捕食しているのかもしれない。

 


美しいソプラノの声でハミング。青空と白い雲に紛れて飛ぶ。しゃくねつのひのたまをくちからはきだす。(エメラルド図鑑説明)』

!?

 チルタリスの覚える技は非常に器用である。レベルを上げることで覚える技はノーマル、飛行、ドラゴンとメガ進化先であるフェアリーが中心である。わざマシンを使えば、多数の高威力ドラゴン技はもちろん、火炎放射や熱風、大文字を覚えることもできる。おもさはわずか20.6 kgであるが、地ならしも覚えられる。きっと口から衝撃波を出して地面を震わせているのだろう。

 


チルットのいない土地

 ここまでチルットの分布とチルットについての記述を元に考察を行ってきたが、ここからはチルットのいない地方について考えてみたい。チルットが生息していないのは、カントー地方アローラ地方・ガラル(本島)・キタカミ地方・ヒスイ地方である。カントー地方は単にゲームの出た順番の問題で登場が難しかった可能性があり、考察には含めない。

 


 アローラ地方とガラル地方(本島)には、島であるという共通の特徴がある。鳥は空を飛ぶことができるのだから、簡単に生息地を広げられるのではないかと思われがちだが、実際はそうではない。現に、北海道と本州では共通の種も多くいるが、北海道にしか存在しない種も本州にしか存在しない種もいる。また、陸続きの東北と中国地方でも種の構成は異なるだろう。種によっては海を越えられるほど飛行能力が高くないものもいる。渡り鳥のように飛行能力が高く、別の土地に行き着くことはできても、定着はなかなか難しいのが現実なのだ。アローラ地方は大陸から離れているため、ただでさえ風切り羽を持たない(ように見える)チルットは、長時間飛び続けるのは難しいのではないだろうか。ガラル地方に生息しないのは少し不思議である。この理由として考えられるのは、ガラル地方に元々生息していた鳥ポケモンと餌や生息地を共有することができずに、ガラル地方に定着できなかったのではないかという説である。ガラル地方には、マメパトキャモメ、ココガラなどいくつかの鳥ポケモンが生息している。元々これらの種が生息していた場合、この地域にチルットが入り込むには、ガラル地方にたどり着いた上でこれらの種が利用していない餌・生息地を利用するか、先住種から奪い取るしかない。そのどちらもできなければ、基本的には定着できないのだ。このためガラル地方の本島にはチルットは生息せず、他種にとって環境の厳しいカンムリ雪原にのみチルットが分布しているのではないだろうか。

 キタカミ地方にチルットが生息していないのは、不自然である。シンオウホウエンには生息しているのに、その中間にあると思わしきキタカミには分布していないのである。しかも、パルデア地方から続投のポケモンも多数存在するなか、チルットはキタカミ地方から意図的に外されたとしか思えないのだ。キタカミ地方には鬼が山があり、キタカミセンター横には川も通っている。鬼が山は岩肌が目立つ山であるため、チルットの生息地としては草地が足りなかった可能性もある。また、キタカミには鳥ポケモンとしてムックルやホーホー、バルチャイ、オトシドリ、コアルヒーが生息している。オドリドリも分布しているが、恐らく生息地が重複しない。キタカミ地方の大きさに対して鳥ポケモンが多いような印象も受けるため、彼らとの生息地の競争に負けてしまったのかもしれない。特にムックルのモチーフであるムクドリは害鳥として扱われることもあるほど個体数が多く、群れで活動する。そのため、生息地を多く使う可能性がある。また、ホーホーはフクロウがモチーフであることを考慮すると、チルットの天敵となるかもしれない。このような理由があって、キタカミにはチルットが生息できなかったのではないかと考える。

 


 ヒスイ地方にチルットが生息していなかったのは、さらに不思議である。現代のシンオウ地方にはチルットが生息しているのが確定の状態で、過去にはチルットがいなかったことが示されたからである。筆者はアルセウスをプレイしていないため、ヒスイ地方の時代背景について調査を行った。その結果、最も最近で80年前という推測があり、北海道の歴史を踏まえると150年前程度、初報では400年前だとされていたという説も出ており、情報が錯綜している。ここでは、概ね1000年以下のスケールであることだけ踏まえて議論を行う。

 


仮説1:他のポケモンから進化(変化)して、チルットが生まれた

これはあり得ないだろう。短期間で様々な種が生まれる事例も存在するため一概には言えないが、数百年のスケールで種の分化が起きたとは考えにくい。一部のポケモンでは、ヒスイ地方特有の「ヒスイのすがた」が確認されている。このリージョンフォームは、こちらの世界でいう亜種に相当すると考えられる。亜種とは、地域が離れた場所に住む同種の生物が、明らかな形態の違いを示したときに設定する区分けである。ヒスイのすがたが確認されているポケモンであれば、ヒスイのすがたから今の姿へ進化した、またはその時代にも今の姿とリージョンフォームとしてのヒスイのすがたが存在したと考えることができる。しかし、チルットにはリージョンフォームが存在しない。そのため、ヒスイの時代から姿を変えてチルットになったと考えるのは不適当だろう。

 


仮説2:ヒスイにもチルットは存在していたが、個体数が著しく少なかったためプレイヤーに発見されなかった(=図鑑に登録されなかった)

 ある程度あり得る仮説ではある。現代シンオウでも生息地域は広くないため、ごく最近になって個体数を増やした可能性は存在する。チルットが山地に住むことも、この仮説を支持する。山にごく少数だけ生息するチルットを見つけられなかったとしても不思議ではないのだ。

 


仮説3:ヒスイからダイヤモンド・パールの時間軸の間でチルットが移入してきた

 一般的に考えられるのはこの説だろう。しかし、筆者はチルットが単独でシンオウに移入し定着できるのであれば、キタカミ地方にも生息できたはずであると考える。そのため、筆者はチルットが人為的に持ち込まれたのではないかと考えている。船などで人間が移動する際に一緒に乗り込んだり、貨物に紛れてしまった場合、その生物は港を中心に分布を広げることが考えられる。また、人間が生活に有用なポケモンとして連れ込んだものであれば、市街地近くに分布するはずである。チルットはそのどちらでもない。すると、チルットはごく少数のトレーナーがパートナーとして連れ込んで逃してしまったり、持ち込んだ個体でなくとも子供が逃げ出したり、はたまたトレーナーが亡くなってしまって野生化したものではないだろうか。筆者はシンオウチルット個体群が人為由来であることを支持する。

 


 ここまで、ゲーム内の記述からチルットチルタリスの生態について考察を行った。チルットチルタリスに関しては、意外なほど設定が一貫している。3Dで世界が描かれることで、ポケモンの生息地についてより多くのことがわかるようになった。皆さんも自分の好きなポケモンの生息地について考えを巡らせてみると、新たな発見があるかもしれない。

 


 この記事はmastodonサーバーポケマス内の企画、Pokemon Advent Calendar 2023に向けて記述したものです。非常に長くなってしまいましたが、少しでも楽しんでもらえたり興味深く思ってもらえてたら嬉しいです。もしも気に入って頂けたら、昨年のアドカレもよろしくお願いします。それでは、良いクリスマス、年末をお過ごしください。筆者、いー でした。

今年のいいものすきなもの

はじめに

いーと申します。こちらは、マストドンサーバーである

Drizzle-damp.net の フ鯖の年末2023 Advent Calendar 2023 - Adventar に向けて記述した記事になります。

2023年も残り1か月を切りました。皆さんにとってどんな年でしたか? 2023年の最後に、今年出会って良いと思ったもの・好きになったものをまとめて語りたいと思います。

 

1.朝ドラ「ブギウギ」

笠置シヅ子さんをモデルとしたNHK連続テレビ小説です。

初めて朝ドラを観ました。きっかけは、笠置シヅ子さんが好きだったことと、偶然第2回放送を見かけたこと。それから毎日欠かさず見ています……と、言いたいところでしたが、数日前にインフルエンザに罹ってしまい、それ以来観ることができていないという。悲しい。

作中で度々挟まる舞台の演出が本当に素敵なんですよね。歌劇団時代のステージも華やかで素晴らしいし、スイングの女王としてステージに立って以降の曲もとにかく良い!ラッパと娘が好き。

コミカルな演出も多い一方、戦争が近付くと辛いシーンも多々あります。特にヒロインの弟が出征する場面は、本当に見続けるのが苦しかったです。wikipediaを見ると、その後が知れてしまうのがなんとも……。

恐らく今から見始めると、どちらかと言うと辛い場面が続くかと思います(私も観れていないので、母親の話を聞いて推測するしかないのが悲しい)。もしどこかの機会に、最序盤から一気見できる機会があればぜひ観て欲しい。本当に良いドラマだと思います。

 

2.Fuma no KTR vs RAY / 渋谷レゲエ祭 vs 真ADRENALINE 2023.04.22

温度差で振り回していきます。

 

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MCバトルって知ってますか?何年か前にフリースタイルダンジョンっていう番組が地上波やYoutubeで配信されていたと思います。アレです。マイクを持って、韻を踏みつつ相手をdisるアレです。最近はヒプノシスマイクで十二分に有名かな。ヒプノシスマイクを最近って表して大丈夫なんだろうか?と頭を過った。

このイベントでは一般的な王道MCバトルと違い、ターン制でのバトルか時間制限制でのバトルかを選べるスタイルで、バトル形式ごとに生バンドの音源(ビート)が提示されています。このあたりはイベントごとに微妙に違うこともあって、王道はDJがビートを提示する形かな。どんなDJがどんなラッパーにどんなビートを選ぶか、それがMCバトルの面白さの一つになっていると思います。私は語れるほどビートを知らないので、この話はここで終わりとしておきます。

さて、このバトルの話に戻りましょう。今回戦うラッパー・レゲエシンガーはFuma no KTR(フウマノコタロウ)さんとRAYさん。今回提示されたビートのうち、レゲエルール(時間制限制)のビートはRAYさんご自身の曲であるJUMP UPなんですよね。

 

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じゃんけんで先行になった方にバトル形式とビートの選択権があります。Fuma no KTRさんは先行となり、レゲエシンガーであるRAYさんの土俵、さらにご本人の曲であるJUMP UPのビートで戦うことになるレゲエルールを敢えて選択しに行ったというのが、一番の盛り上がりポイント。本人歌唱のJUMP UP……沸かないはずもなく。

 

3.稲葉曇『電気予報』feat. 初音ミク

でんげきが はしる!

 

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ポケミク曲で一番好きです。最初聞いたときは捉えどころのない曲だなあ、と思いましたが、聞いているうちにどんどんメロディーラインが掴めてきてはまり込んでいきました。この掴めてくる感覚が気持ちいいんですよね。最近のボカロ曲に多い傾向があると思います。アウトロの懐かしさと寂しさが一度に襲ってくる感じがたまらなく好きです。

ポケモンSVで電気予報パ組みたいなと思ったのですが、今実装されている子たちだと頭数が足りないことに気付きました。

 

4.また、同じ夢を見ていた 住野よる

「君の膵臓を食べたい」の住野よるさんの著書、また、同じ夢を見ていた | 双葉社 を読みました。今年、某discordサーバーの名も知らぬ方からお薦めして頂いた本です。

泣けるとの前評判だったので心して読み進めましたが、べっしょべしょに泣きました。泣きたくなるけど悲しい訳ではなくて、ひたすら幸せな話です。登場人物が救われていく中で、読んでいるこちらまで救われていくような、そんな気分にさえなってしまうお話しでした。また読み返したい気持ちもあり、感情が大きく揺さぶられてしまうので心構えが整わない気持ちもあり。大事に大事に読み返したいような、そんな一冊です。

365歩のマーチ、本当に良い曲なんですよね。

 

5.DAZBEE (ダズビー) | ‘シュガーコート (Sugarcoat)’

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ふと耳にしたラジオで流れていた曲で、少し聞いて(ゴッツ良い曲!!!!!!)と思って急いで検索しました。曲名が聞こえなかったので、必死に歌詞で検索した覚えがあります。最初から最後まで全部お洒落じゃないですか? 私的な一番のお洒落ポイントは、二番の「わたしだけがあなたのシュガーコート とびきり甘い~」のところ。音楽的なコード進行はなんにもわかりませんが、少し独特な音に聞こえるので、すこし特殊な進行なんじゃないでしょうか。私はこの音の運びがものすごく好きです。

 

6.透明水彩

いーという人間は、元々絵を描く人間です。中学から高校時代、デジタルで絵を描く環境を持っていなかった私は、透明水彩で絵を描いてはスマホで撮ってTwitterに載せるのが常でした。大学生になり、板タブクリスタのデジタル絵セットを導入してからは、専らデジタルで作画を行うようになりました。が、しっくりこない。何年経っても下手。下手くそ! どうしても、流行りの絵柄の研究だとか、それらに寄せようとするのを辞められなくて、己の絵柄とはなんぞや? という絵になってしまうんですよね。イマイチ楽しくない。

と、いう訳で。今年に入り、透明水彩による作画に戻しました。外国の絵具が多くなってしまうので、円安の影響がえらいことになっています。昔は数百円で買えた覚えのあるものが、千円以上している。びっくりした。幸い昔に買い貯めた絵具がたくさんあったので、懐が寒くならず絵を描けています。すごく楽しい。やっぱり私が楽しかったのはどの絵具を使ってどのように色を乗せようかという試行錯誤であって、デジタル作画によるお絵描きじゃなかったのだなあと改めて気付きました。

自分語りだけしていても読んでいて面白くないと思うので、私の使っているパレットでも載せておきます。

 

高校生くらいのときから使っているパレット
セヌリエの固形水彩パレットに色々入れています。

改めて見返してみると、明らかに赤系が多い。水彩好きな方って青系が好きな方が多い気がするのですけど、私は赤系が好きなようです。特に好きな色をピックアップして載せるつもりだったんですけど、前述のインフルでずうっと寝ていたので何もご用意できませんでした。またの機会に。

 

取り留めもない記事になってしまいましたが、今年出会ったものたちの中で印象的だったことについて語ってみました。他人の好きなもの語りで栄養を摂れる方が一人でもいらっしゃれば幸いです。それでは、良いクリスマスをお過ごしください。